2012 科研費プロジェクト研究者集会 Figure(s) de la Fatalité –「『サラムボー』と歴史」

 本招聘講演会は科研費プロジェクト「フローベール『サラムボー』におけるファム・ファタル神話研究」(科研費研究助成事業課題番号JP23520406 研究代表者 大鐘敦子)を深める目的で2012年5月17日に関東学院大学法学部小田原キャンパスハリントンホールで開催されました。
 本第二講演会では、『サラムボー』出版150周年記念と重なったことを祝い、ルクレール教授に「歴史」を取り上げて頂き、ミシュレ宛未公開書簡が公開されました。20世紀のアナル派に先立ち、フローベールが風俗(mœurs)、衣類(costume)、建築(architecture)、精神性(mentalité, sentiments)、感受性(sensibilité)や表象(représentation)など、社会だけでなく個人の内面(la vie intérieure)をも描写していたことが的確に論じられました。当日は400名以上の学生、教員、研究者たちが参加し活気ある研究集会となりました。質疑応答では、アナル派やファム・ファタル、作品冒頭の描写と落語の描写との近似性、japonismeと叙事詩の文体との関係など多岐にわたるテーマについて意見が交わされました。
 この科研費招聘事業の成果の一部は、Rêve d’Orient. Plans et scénarios de Salammbô, Edition et introduction par Atsuko Ogane, Droz, 2016に反映されました。

Salammbô ou Carthage, entre histoire et fiction 』
 日 時:2012年5月17日(木)13:00~14:30
 場 所:関東学院大学小田原キャンパス エクステンション・センター 7号館ハリントン・ホール
 講 師:イヴァン・ルクレール教授(ルーアン大学教授・フローベール研究所所長)
 主催者(司会・逐次通訳) : 関東学院大学法学部教授 大鐘 敦子
 [img]http://kguramo.kanto-gakuin.ac.jp/uploads/img5a374743053a6.jpg[/img] 


ご覧になれない場合にはこちらからご視聴ください。
https://youtu.be/c–SDMYQgqI

 本招聘講演会原稿は、研究代表者により2013年3月科研費報告書Salammbô, Figure(s) de la Fatalité, textes réunis par Atsuko Oganeとして日本学術振興会に報告され、150周年を記念して関係者100名に配布されました。そして2017年9月にルーアン大学フローベール研究所のサイトに一般公開されました( http://flaubert.univ-rouen.fr/etudes/sal_fatal.php )。
 この招聘講演会のテーマや招聘講演者の講演原稿、議論を活用・引用される場合には、日本学術振興会編「科研費ハンドブック」および「科学の健全な発展のためにー誠実な科学者の心得」(丸善出版)に従い、科研費研究者集会年月日と集会タイトル、主催者名、執筆者名、引用論文アドレス([en ligne] http://flaubert.univ-rouen.fr/etudes/sal_fatal/08_sal_fatal.pdf )、報告書一般公開年度(2017年)など出典を必ず明記して下さい。外国語論文の場合もこれに準拠し、記載事項は同研究所サイトのUtilisation et publication des textes de cette brochureを参照し、出版年度は2017« mise en ligne en 2017 sur le site Flaubert »を明記して下さい。2017年以前の年度の記載は無断借用となります。

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